長年、医療費が抑え続けられてきたために、医療の提供体制にさまざまな歪みや、綻びが生じています。
そのひとつが、医師や看護師などの医療従事者の不足です。例えば、日本の人口1,000人当たり医師数は、経済力(1人当たり国内総生産)が一定水準以上の国々の中で最下位です(図2)。これでは、医療を必要とするお年寄りが急速に増加する高齢社会を乗り切ることはできません。

医師不足が特に深刻なのが、産科と小児科です(図3、4)。各地で産科を閉鎖する病院、診療所が続出していて、このままでは、身近な医療機関でお産することが難しくなります。また、休日・夜間に診てくれる小児科医がいないために、休日・夜間急患センターには、連日、子どもの患者が押し寄せています。

また、厚生労働省は2006年4月に、入院患者に対する看護師の数が多い病院ほど、収入が多くなる仕組みを導入しました。この結果、都市部の病院、規模の大きい病院に看護師が集中してしまい、地方の病院や中小病院は、今まで以上の看護師不足に悩まされています。
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