シンガポールのSARS可能性例について
田中 泰之 2003/09/10 (水) 20:08 [No.357]
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公式発表の資料がなく対応を控えていましたが9月10日感染症情報センターHP上に情報が公開されました
ので報告いたします。症例の背景・経過は資料1の通りです。
この症例は資料2の5月1日3訂SARS症例定義によれば可能性例となりますが
8月14日発表の症例定義(資料3 3.3症例定義)に当てはめると肺炎所見がないためWHOはSARSの定義を
満たさないと判断したと思われます。また現在SARSの早期診断はPCRによってなされていますが、
前回カナダの症例でもあったようにこれらの検査はSARSを引き起こすタイプとは別種のヒトコロナウイルス
でも陽性になる場合があり(カナダの例では風邪の病原体の一つである「OC43」)SARS可能性でありますが、
確定した症例でないと考えられます。
またたとえこれがSARSと確定しても研究室で培養していたSARSコロナウイルスの感染ですので
全世界が心配している冬季におけるSRAS再流行の予兆でもありません。
さらにシンガポール保健省のすばやい対応により感染の拡大は防げたように思えます。
今後も情報収集のみ続けていきたいと考えます。。
資料1:新たなSARS可能性例が1例発生 2003/9/9シンガポール保健省
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/sars03w/09moh.html
資料2:重症急性呼吸器症候群(SARS)のサーベイランスのための症例定義(5月1日3訂)
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/update45-def.html
資料3:SARSの集団発生終息後の期間におけるアラート、情報確認、公衆衛生上の管理 3.3症例定義
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/sars03w/04who.html
| すばやい対応に感謝します。先生の情報が一番早いのでたよりにしています。 もちろん当方で何か分かればすぐ連絡します。 |
| シンガポールで隔離されているSARS可能性例は 9月10日WHOもSARSコロナウイルス感染と確認されました。 前の投稿で記載したように 1)研究室で培養されていたSARSコロナウイルスの感染で冬季のSARS感染の前兆ではありません 2)シンガポール政府の早期の対応により2次感染可能性は低いと考えられます。 大きな問題となる事例ではないと考えます。 資料WHO9.10:シンガポールにおけるSARS http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/sars03w/10who.html |