中耳炎の合併が疑われたインフルエンザ患者
田中 泰之 2004/02/05 (木) 21:24 [No.562]
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53歳男性の患者が2月4日17:50朝よりの関節痛昼よりの左耳痛・発熱38℃を認め来院されました。
インフルエンザが疑われましたが、1)発熱後6時間以内で診断が困難であること
2)インフルエンザによる中耳炎が二次的感染と考え発症直後より出現するとは考えていなかったこと
よりマイコプラズマによる合併症も疑いクラリスを処方し耳鼻科受診を勧めておりましたところ
2月5日夕方再来され耳痛がとれ耳鼻科へは受診しなかったとのこと。体温38.6℃でしたので
ラピッドビューインフルエンザA/Bを実施したところ見事に陽性でした。
耳痛については当院の耳鏡故障中で鼓膜等の観察を実施しておらず確診はできませんが中耳炎と考えて
おりインフルエンザとの関連を検索したところ下記のような文献がでてきました。これにより
インフルエンザが直接的に中耳炎を起こすこと、中耳炎合併は低年齢児に多いことを理解しました。
さらなる疑問として
1)中耳炎の発症時期 2)インフルエンザによる中耳炎の自然治癒の有無
の二つがありますが、いずれの答えも下記文献には見出せませんでした。
中耳炎合併例を多数経験されている小児科医・耳鼻科医の先生方にお教えいただけたら幸いです。
なお、クラリスはその効果の可能性も考え継続投与中です。
[PDF] インフルエンザに伴う急性中耳炎症例の検討 日本化学療法学会雑誌2003.7
http://www.chemotherapy.or.jp/syuppan/pdf/Vol51_No07/5107419.pdf
| まず、インフルエンザのよる中耳炎が普通のかぜなどに伴う中耳炎よりおおいという印象はありません。 むしろ、タミフルが出てインフルエンザの治療がしやすくなり合併症である中耳炎が減った印象があります 。これは、タミフルで中耳炎を予防しているのか、タミフルによって、かぜ症状の悪化や全身状態の悪化を 防いだ結果としてそうなのかは分かりません。いつごろ中耳炎が起るかという問題ですが、ふつう鼻汁や鼻 づまりなどの症状に引き続き起ることが多いですが、たしかに、そのような症状もなく中耳炎を普段から経 験することはあります。しかし、一般的には、鼻水や鼻づまりがつづくときに起りやすく、私が診ているイ ンフルエンザの患者さんの中耳炎の合併はやはりインフルエンザの後半に見られます。 インフルエンザ単独の中耳炎であれば、タミフルが第一選択となるでしょうが、発見時は、培養の結果が出 るまでに時間がかかるためどうしても、抗生剤を使用してしまいますよね。ですから、タミフル単独で治る かどうか、経験がありません。ただ、中耳炎も必ず抗生剤がなければ治らないこともなく、中には、インフ ルエンザに限らず自然治癒もあります(抗生剤を処方したにもかかわらず、本人が飲めていなかったときな ど)。 先生のご質問の答えにはなっておらず、エビデンスも持ち合わせておりませんので、一小児科医のひとりご ととおとりください。 |
| 貴重な臨床経験をお教えいただきありがとうございます。 発症初期からの出現はやはり珍しいんですね。 福岡県内科医会のインフルエンザアンケート事業で合併症に中耳炎の項目がありますが 1000名を越える登録中、中耳炎合併例は当方の不確かな症例のみでした。 |