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アジア風邪の経過 その1
田中泰之 2009/05/23 (土) 10:32 [No.1586] 返信(引用して返信)
今回の新型インフルエンザの流行にあたり以前の同様の毒性と考えられるアジア風邪(AH2N2)パンデミック
時の経過が参考になると考えられたDrがICDのMLに資料一部を転記されています。
アジア風邪の流行は日本での第1波は5月に始まり6月中旬にピークをむかえ7月にいったん収束
第2波は8月下旬より始まったことが記載されています。
著作権の問題もあるかと思いますが、非常に参考になる資料ですので転記いたします。
なお、インフルエンザ情報サービスによれば
世界では4月に(香港)、日本では5月に流行が始まった。
ほとんど人は免疫がなかったが、50歳以上の人に抗体を有していた。
と妙に今回の新型インフルエンザと類する事項があります。
インフルエンザ情報サービス アジア風邪
http://influenza.elan.ne.jp/basic/asia.php
| 今回の新型インフルエンザ(S-OIV)がどのような経過をとるか不明とも思います。 背景、その他のアカデミックな分析ではありませんが、歴史的事実としてアジアかぜのときは第1波の 最盛期は6月中旬であったようです。(下記、私の関心のあることのみを記載し、大部分省略しました。) アジアかぜは、「わが国が、この流行に見舞われたのは1957年5月に入ってからであるが、たちまち、国内 は席捲せされ、5月〜7月の第1波9月から翌年春にかけての第2波を合せて、届出患者数675,000人、 死者者5,700名を算した。軽症者を含めれば国民の半数以上が罹患したものと推定せられ、社会的にも 多大な影響を及ぼしたところであった。」 アジアかぜ 1.流行の発端 1957年5月10日、東京都世田谷区深沢小学校に、インフルエンザの流行が発生したむねの届出があり、 また、京都市においても同様の流行があるとの情報に接した。 その後各都道府県の情報が集まるにしたがい、約2週間前後の短期間に、25都道府県に発生をみたのである。 一方、ウイルスの検出については、流行集団よりの検体を送付せしめ鋭意努力していたが、5月28日に到り 東京都足立区内の流行例の検体より、国立予防衛生研究所においてウイルス分離に成功し、しかも、A型の 新変異型ウイルスであると確認された。 |
| 2.流行の推移 流行の推移は医師からの届け出により把握することを原則とするが、対策上緊急を要する点および流行 の把握に容易であることを考慮して、学校の欠席状況を流行の指標として用いることとされた。 6月8日現在 報告のあった都道府県 38都道府県 推定患者数(学童、生徒のみ) 約130,000人 症状および経過 症状は全体として比較的軽症で、主な症状は38度及び40度の発熱、頭痛、咽頭痛、腰痛、全身倦怠、 食欲不振、セキ、鼻汁であり、一部の者に鼻血、胃腸障害を認める。経過は、大体2〜3日で快方に向かう。 死亡者は現在までのところ、今次の流行によるものと確認されたのものは東京都の小学校1名のみである。 6月12日現在 報告のあった都道府県 46都道府県 学校における推定患者数は 約505,000人 6月19日現在 今次の流行は5月10日の東京から始まり、次いで13日には神戸市、14日には横浜市に発生し、その後 各地にひろがって、6月上旬には全都道府県に流行をみるにいたった。 患者の多発した地域 東京都、京都市、神戸市、大阪市、横浜市、福岡県、名古屋市、青森県 学校における推定患者数は 約604,000人 7月における流行状況 5月10日に始まったインフルエンザの大流行も学校のおける罹患状況をみると6月11日頃を境にして漸次 下り坂に向かった。これは7月初旬からの多発学校数をまとめた佐竹(1957)の統計表からみても明らか で下表(略)のとおり、7月中旬以降はほとんど多発校は見当たらなくなり、流行は一段落をつげた感が あった。 |
| 5月10日以降7月25日までの累計 1.発生学校数 7,368校 内訳 休校をおこなったもの 3,607校 学年閉鎖をしたもの 86校 学級閉鎖をしたもの 2,078校 2.上記学校における推定患者数 約 1,164,000人 3.発生学校の多かった府県 東京、京都、大阪、神奈川、愛知、福岡、兵庫等の各都府県 4.最盛期は6月中旬 以上のごとく、5月に始まった流行は7月中旬に至るまでの間に全国を席捲した。 この流行は7月下旬に到り一応おさまったのであるが、過去の経験よりして新型ウイルスに対して、処女 人口集団が多数残存していることが容易に推測せられ、きたるべき秋、冬季の流行を予想して、6月中旬 それに対処する方策が厚生省から伝染病予防調査会に対して諮問され、7月下旬後述するような答申がな された。 9月における流行状況 本年5月から7月にかけてA/東京/57型ウイルスによるインフルエンザの流行は7月下旬頃より一応流行 閉期に入ったが、8月26、27日頃より再び宮城、群馬、新潟、長野等の諸県において本病集団発生の 徴候が現われ.... 福見秀雄、後藤敏夫、平山 雄、草野信男:アジアかぜ流行史.東京: 日本公衆衛生協会; 1960より |
| いつも貴重な資料ありがとうございます。6月中旬から7月中旬までが最盛期だったということは、今回の 新型インフルエンザが梅雨時期に少しおさまるのではないかという期待は持てないのかもしれませんね。 |
| はい、私も夏だからと安心するのは危険と思います。 すでにマスクは入手困難となっていますが、さらに一般外来を遂行するに当たりこれから急激な需要増加 となり短期的に入手困難となる機材・薬剤が出現する可能性があり以下の物品が注意が必要と思っていま す。当方ではすでに一時的な在庫量の上乗せ(買占めではありません)を行っています。 1)手指消毒関連 ・速乾性手指消毒薬 ウエルパス等 ノズルの必要数も考慮 ・舌圧子 ・手袋(マニュアルで新型インフルエンザでの検体採取には必要とされているため) ・液状・泡状石鹸液、本体 ・ペーパータオル 2)薬剤 ・解熱剤 カロナール等 ・鎮咳剤・去痰剤等の呼吸器用薬剤 ・整腸剤・制吐剤等の消化器用薬剤 今回消化器症状が多くみられるため ・抗生剤 クラリスロマイシン等 合併症に対して ・補液 これ以外に必要なものがありましたらお教えください。 抗ウイルス薬(診断キット)は一部統制下にありますので大丈夫かと考えています。 |