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在総診患者がショートステイした場合の医療保険の取り扱いについて
昨年7月の「特別養護老人ホーム等入所者の診療の取り扱いに関する講習会」において、「特別養護老人ホーム等におけるショートステイ利用者については、配置医師の医学的管理のもとにあるとは言いがたく、一般の在宅患者と同等の取り扱いとなる。」という説明があったことに関連して以下の質問を県医師会に行い回答を得ましたのでご参考までにご報告致します。
(これは県医師会から県に確認をして頂いた後の回答です。即ち県の回答と理解して頂いて結構です。)
Q1:かかりつけ医が老人ホームに訪問して診療して薬の処方をした場合には、在総診の算定ができるかどうか。
A1.不可
在総診の算定要件の1つとして、月2回以上訪問診療を行うこととされています。この訪問診療には往診も含むとされています。
さて、この質問についてですが、この問題は在総診の算定ができるかを考える前に、訪問診療ができるか検討する必要があります。寝たきり老人訪問診療料は医師又は看護婦若しくは准看護婦が配置されている施設に入所している患者は算定の対象としないとされています。
したがって、特養には看護職員が配置されているため訪問診療ができないので、ショートステイの患者であっても在総診は算定不可との結論になります。
Q2.同上で家人に病状を尋ねて薬の処方をした場合には、再診として取り扱えるかどうか。
A2.不可
再診については第2診以後、当該患者又はその看護に当たっている者から電話等によって治療上の意見を求められて指示をした場合でも算定できるとされています。
しかし、投薬については、治療上の意見を求められて指示したには該当しないと思われますし、そもそもショートステイ中ですから家人が患者の症状について適切に判断でき得るか疑問であります。慢性疾患の患者であって処方内容に変更がないと判断される場合であっても医師が診療をしたうえで処方すべきものであると考えます。
Q3.昨年の施設等の説明会で言われたことの確認ですが、以前はショートステイ中は施設の嘱託医が診療することになっていたのが、現在は元々のかかりつけ医が診療することになったと理解していますが、間違いないかどうか。
A3.この理解は正確ではありません。
以前はショートステイ中の入所者については、特養ホーム等における入所者として療養の給付の取扱いについての通知の適用を受けるとしていましたが、ショートステイ利用者については配置医師の医学的管理のもとにあるとは言い難いのでこの適用は受けないとしたのが説明会で説明した内容です。
第3の質問では、嘱託医とかかりつけ医の区分で書かれておりますが、かかりつけ医というよりも一般の保険医を想定していただいた方がいいです。
もともとは、ショートステイの入所者であっても嘱託医(配置医師)が診療すべきでしょうが、一般的にショートステイ中に配置医師が勤務するかどうかは不確定であるし、勤務日に入所していたとしても、継続的に医学的管理が行えるわけではないので、通知の適用を受けないと説明したものです。
このことによって、一般の入所者と異なってくる主な点は、みだりに診療の対象からはずれるのと、配置医師が往診した場合については再診料や往診料の算定ができる等の点になります。ですから、今は元々のかかりつけ医が診療することになったというよりは、元々のかかりつけ医が診療してもみだりな診療とはみないという違いになります。
上記の点から、在総診算定中の患者がショートステイ中にかかりつけ医の診療を受ける場合はどうなるのかという疑問が生じますが、そもそも在総診は在宅療養計画を策定して、計画的な医学的管理のもとに訪問して診療を行うものですから、あらかじめショートステイの予定があるのであれば、患家との協議やケアマネ等と連携を取って在宅訪問計画を策定しておくことによりショートステイ中に診療しなくてよいようにすべきではないでしょうか。
また、往診で施設に赴く必要がでた場合は、在総診としてというよりは一般の往診として行いますが、在総診算定患者であれば包括部分の算定はできません。
結論として一般的には、在総診対象患者であれば、ショートステイ中に診療しなくてよいように計画策定し、必要がでた場合は往診で対応するというのが想定されるのではないでしょうか(もちろん、この想定にあてはまらないケースはあり得るとは思いますが)。
以上が寄せられた回答です。 昨年はここまでの説明が無かったので、「一般の在宅患者と同等の取り扱いとなる。」という部分だけで全て一般の人と同じになるとの誤解を受けるような説明であったように思います。この点については説明の改善を求めています。
以上、ご報告致します。
平成14/2/27 文責 柳 純二
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