老人保健法による基本健康診査判定基準※1

(平成14年度改訂)

(A)比体重(BMI)
体重Kg/身長m2
19.8〜24.2
24.3〜26.4

  26.5〜

17.6〜19.7

      〜17.5

肥  満  度
普通
太りぎみ、やせぎみ

  肥満、やせ

(B)血  圧 収  縮  期
〜13.9
140〜159
160〜179
180〜
拡  張  期
〜89
90〜99
100〜109
110〜
高  血  圧※2
正常血圧
軽症高血圧
中等度高血圧
重症高血圧
(C)腎  臓 尿  蛋  白
(−)
(±)
(+)〜
尿  潜  血
(−)
(±)※3
(+)〜
血清クレアチニン
〜1.2
1.3〜
腎  疾  患

                                           腎 疾 患

(D)脂  質 総コレステロール値(mg/dl)50歳以上の女性( )内の数値を適用
150〜199
(150〜219)
200〜219
(220〜239)
220〜239
(240〜259)
240〜
(260〜)
〜149
中 性 脂 肪
〜149
150〜299
300〜
HDLコレステロール
40〜
35〜39
〜34
〜34
高 脂 血 症
正常
軽度異常
  高脂血症
(E)肝 機 能 G O T (A S T)
〜40

            41〜

G P T (A L T)
〜35

            36〜

γ G T P
〜60

            61〜

肝  疾  患     肝 疾 患
(F)血  液 赤 血 球
420〜550
390〜419
551〜599
390未満・600以上
380〜480
360〜379
481〜549
360未満・550以上
ヘモグロビン
13.0〜16.0
12.0〜12.9
16.1〜16.9
12.0未満・17.0以上
12.0〜15.5
11.0〜11.9
15.6〜16.4
11.0未満・16.5以上
ヘマトクリット
38.0〜49.0
35.0〜37.9
49.1〜54.9
35.0未満・55.0以上
36.0〜45.0
34.0〜35.9
45.1〜49.9
34.0未満・50.0以上
血 液 疾 患  
貧血症・多血症・その他
(G)心 電 図
正常範囲
軽度異常
異常
心  疾  患            心疾患・不整脈
(H)眼底検査 Keith-Wagener 慶大変法
0,T
U
V,W
Scheie分類
H0またはH1度
and/or S1度
H2度and/or S2度
H3度and/or S3度以上
(I)糖検査 血    糖
正常 空腹時<110
    随時<140
境 界 型
糖尿病型 空腹時≧126
       随時≧200
尿    糖
(−)
    (±)以上
H b A 1 C※4
〜5.5%
    5.6〜6.0
6.1〜
糖  尿  病  
糖尿病
理学所見など
特記すべきものなし
  ・脳卒中によると考えられる運動障害など
・心筋梗塞、狭心症、心不全によると考えられる胸部症状など
・器質的な異常に基づくと考えられる心雑音、浮腫などがある
既  往  歴
特記すべきものなし
  脳卒中、心筋梗塞、狭心症、心不全、高血圧などの循環器疾患
指 示 事 項
所見なし
要観察・要指導※5
要指導・要医療
要医療

※1 診査判定基準は、判定者がこれを目安とするための一つの参考基準である。
※2 正常血圧とは収縮期140未満、拡張期90未満の両方ともこの条件を満たすもの。
  ・「中等度高血圧」および「重症高血圧」は、「要医療」とする。
  ・「軽症高血圧」は「要観察・要指導」とするが、厳格な指導が望まれる。指導により検査値の改善が見られない場合には、再度医師の判断により「要医療」とする。
  ・「正常高値」の場合の指導区分の決定に当たっては、総コレステロール値等を参考として総合的に判断する。
※3 潜血(±)の場合も、できれば尿沈渣を検査し、赤血球数が>5/400×であれば異常と判定することが望ましい。
※4 血糖値、尿糖値は食事などにより変動するので、HbA1Cを併用して評価することが望ましい。
※5 必要であれば医療機関受診をすすめる。

平成14年5月 福岡県医師会 福岡県集団検診協議会

 

 

老人保健法による健康診査判定の目安

1.「異常認めず」「要指導」および「要医療」の区分は、健診に携わる医師の判断によって行うが、本基準は区分決定の際の目安を定めたものである。

2.指導区分の決定にあたっては、
・検査結果のいずれかが「要医療」に該当する場合は、指導区分は「要医療」とする。
・検査結果のうち「要医療」に該当するものがなく、いずれかが「要指導」に該当する場合は、指導区分は「要指導」とする。ただし、「要指導」に該当する検査結果が複数ある場合には、医師の判断により指導区分を「要医療」とすることができる。

3.総コレステロール値、HDLコレステロール値については「要指導」をさらに(1)(2)の2区分に分ける。(2)に該当する場合には、より厳格な指導が望まれる。ただし、
@(2)に該当し、「要指導」と区分された者であっても、指導により検査値や所見の改善がみられない場合には、再度医師の判断により「要医療」と区分する。

A最高血圧値、最低血圧値の少なくとも一方が「正常高値」に該当し、かつ、総コレステロール、HDLコレステロールのいずれかが(1)に該当する場合、血糖、ヘモグロビンA1C、心電図検査、眼底検査のいずれかが「要指導」に該当する場合、または、常習の喫煙習慣がある場合は、より厳格な指導が望まれる。

B収縮期血圧値、拡張期血圧値の少なくとも一方が「軽症高血圧」に該当し、かつ、総コレステロール、HDLコレステロールのいずれかが(2)に該当する場合、血糖、ヘモグロビンA1C、心電図検査、眼底検査のいずれかが「要指導」に該当する場合、または、既往歴として、脳卒中、心筋梗塞、狭心症、心不全がある場合は、指導区分は原則として「要医療」とする。

C総コレステロール値が(2)に該当し、かつ、心電図検査または眼底検査の結果のいずれかが「要指導」に該当する場合は、指導区分は原則として「要医療」とする。

DHDLコレステロール値が(2)に該当し、かつ、心電図検査または眼底検査のいずれかが「要指導」に該当する場合には、指導区分は原則として「要医療」とする。また、肥満度がふとりすぎ、またはふとりぎみにより「要指導」に該当する場合、既往歴として、脳卒中、心筋梗塞、狭心症などの循環器疾患がある場合、常習の喫煙習慣のある場合も、指導区分は原則として「要医療」とする。

E総コレステロール値が低い場合には適切な食事療法を行う。食生活上の問題点が見出しにくいか、食事療法による改善の認めにくい場合には「要医療」とし、精密検査を行う。

4.現在、循環器疾患で受療中(検査または治療中)のものは、この基準による指導区分の如何にかかわらず、原則として「要医療」とする。

5.心電図所見で、異常所見として軸偏位またはR波増高のみがみられ、ほかに要医療の欄に該当する項目がなければ、「要指導」にとどめるのが望ましい。

6.参考文献
@「高血圧・動脈硬化性疾患の重症度判定基準」(日本循環器管理研究協議会)
A「保健事業の推進方策について−公衆衝生審議会答申、専門委員会報告」(厚生省公衆衛生局老人保健課編、昭和58年12月)
B「高血圧治療ガイドライン2000年版」(日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会)