インフルエンザ流行時、外来待合室でのマスク着用の勧め

田中 泰之(小郡三井)

 今年の冬、インフルエンザの流行時に当院に来院された患者さんはみんなびっくりされていました。受付で待っている患者とその家族、看護師そして私もみんなマスクを着用していたからです。こられた方には異様な光景だったとおもいます。けれど、マスクの着用がインフルエンザ予防のためと説明しマスクを手渡すと皆納得して着用されます。
 父の後継者として無床診療所を開業して3年目ですが、1年目はインフルエンザ流行時には当院従業員全員にマスク着用を義務とし来院された発熱者、咳嗽・喀痰等の呼吸器症状患者にマスクを渡し着用を勧めていました。その後、当院ワクチン接種済みのかかりつけ患者が骨折にて受診した総合病院救急外来でインフルエンザに感染したことや、マスクを着用しない患者の存在もあり2004年度からインフルエンザ流行時には症状のあるなしに関わらず受診患者およびその付き添い者全員にマスクを渡して着用を勧めることにしました。おもしろいことに有症状者のみにマスクを渡した場合は着用しない患者が少なからず存在しましたが、全員に渡すと着用しない患者はほとんどいなくなりました。
 今年、有症状者のみがマスクをしていた医院でインフルエンザをうつされたといって患者が来院されました。マスクがしっかり装着されていなかった可能性とインフルエンザ患者にはまったく無症状でしかも感染能力のある場合があり今回そのような患者受診していた可能性があります。
 マスクの費用ですが、外科用マスクを使用しますので一枚10円前後、時には5円前後のものもあり患者に安心感を与える感染対策として出費可能な価格と思います。なお、インフルエンザの感染経路として空気感染も考慮されますが、主たる感染は飛沫感染ですので高額なN95マスクは必要ありません。
 インフルエンザ流行時には外来患者および付添者にマスクを渡して着用を勧めてはいかがでしょうか。