「会長に就任して 地域医師会を無気力にしたものは?」
 小郡三井医師会  丸山 泉

 「むなしさ」と「あきらめ」が漂っている。それが今の地域医師会の姿かもしれない。医師三人寄れば愚痴の山。良し悪しは別にして、往時のように国政選挙運動などに、目の色を変えて多くの会員が走り回るようなことはもうない。医政に対する侃侃諤諤の議論も最近は聞かなくなった。 たぶん、所得倍増、好景気頃から何かが壊れてきたのかなあ。とは言え、医業防衛のために汗をかく会員がなんと少ないことか。とは言え、汗をかいて何ができるだろうか。などなどを考えながら、いよいよスタートである。会員の協力をいただき、理事の皆さんと、まずは通常業務を停滞なくこなしつつ、青い鳥を探し求めて前に向かって歩くしかない。
 以下は当医師会の総会用資料の冒頭に書いたものである。これでお許し願いたい。
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 国の財政の逼迫が原因とはいえ、他の業種同様、医業もきわめて厳しい局面を迎えている。平成14年4月の医療費改定、それに連動した10月の改定、その後には介護保険報酬の見直しがせまっており、医業経営は日増しに厳しさが増し、従来の常識では通用しない時代がやってきている。保険医療機関がそのほとんどの収入を保険診療のみに頼っているために、そのインパクトはきわめて直接的でかつ甚大である。そしてもっと重大なことは患者負担が増大し患者のフリーアクセスさえも危うくなりかねないことである。
 医師会のあり方も変貌を余儀なくされている。従来型の日医・県医からのトップダウンは、それに従えば何とかなってきたが、果たしてこのシステムは今後とも効果的に運用されるのだろうか。医療財政も「地方分権」という大義名分のもと、地域の財政状態に応じてその配分が決められる時代がやがてやってくるだろう。しかし実は破綻した国庫財政のリスクの分散化なのである。実際、介護保険では、すでに保険者である地方自治体あるいはその連合体が、ほとんどの決定権、分配権を持っている。現在の日本医師会、県医師会、地域の医師会と並ぶ、縦の意志決定システムはこのような全体の変化からしだいに乖離している。地域医師会こそがもっと強く発言し提起するようにならなくては何の解決策も出て来ないのである。
 こういう状況の中、小郡三井医師会会員の「現場の声」をどう集約して県医師会・日本医師会に伝えるか、そして地方自治体、地域社会、ひいては住民一人一人に伝えるかが最も大きな課題である。この大きな課題に対して試行錯誤する中に、たぶん新しい地域医師会像が見えてくるのだろう。医師会は常に社会性を志向しなくてはならず、諦観、静観することは許されない。リーダーシップを確保しながら地域社会からの信頼を得るために何ができるのだろうか。どうやったら現状から脱出できるのだろうか。そのためには理事会はたえず身体を揺さぶり続けて行くしかないだろう。
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それにしても地域の医師会をこうも無気力にしたものは何なのだろうか。