I T 狂 想 曲
小郡市 林 晃一

  待合室でおじいちゃんとおばあちゃんのお話が偶然耳に入りました、「・‥それじゃあ、あとでメールを送るけん、見てね!」なんとお洒落な会話じゃありませんか。ちょうど21世紀になろうとしているころのことでした。
  私は50近くになってからコンピュータを習い始め、二本の人差し指でちょん ちょんとキーボートを叩き、スペリングを間違いながら、誤字、脱字を一杯出 しました。恥ずかしいことですがとってもメールを出すどころではありませんでした。4年前に保険医協会とNTT合同でパソコン(以下PC)教室が開催されました。「どうせゲームばかりやるんじゃないの」と家内の冷やかし半分に、私は参加しました。それは私とインターネットとの接点でした。NTTの若いお姉ちゃんのマンツーマンのご指導を受け、お蔭様で、計4回の研修で私もネットサーフィン、メールのやりとりも出来る様になりました。おまけにそのお姉ちゃんの強いお勧めで私も賞品応募に参加しました。余り深くはまり込んで金賞にならず懸賞炎(腱鞘炎)になってしまいました。今でも人差し指はクリック後遺症(ばね指)が残っています。
  その後、医師会の医療IT化が准進され、日常の診療には患者情報提供を始め、医師会の伝達事項、毎日のメールのチェック、情報検索、私的には買い物までもインターネットで済ませました。それ以来、私の生活はすっかり変わり、ますますITと密接な関係となります。将来は更にインフラの整備が進み、光通信が普及すれば、医師会のイントラネットワーク構築を完成させますと、会議はNetmeetingで済ませるようになります。各医療機関との間は 勿論、医療機関と患者さんとの間にもインターネットを経由したリアルタイムな映像の交換と対話できる日が来ると私は夢を見ています。
 家内はガーデニングが好きで、最近オールドローズにこり始め、インターネットでバラの品種、習性、育て方などいろいろと探しまくり、最後に通販で買ってしまいました。私は毎週のようにインターネットTV電話をして、台湾の両親や兄弟、アメリカの友人と顔を合わせながら話が出来ました。インターネットを通じて、マクルーハンのいう「グローバル・ビレッジ」は現実のものとなりつつあります。もはやPCのない生活は想像できません。
  70代の患者さんとの会話で偶然にPCの話題が出てきました。何と最近PCを習い始め、操作を誤ってネコの画像を壁紙に取り入れてしまい、ネコ嫌いのおじいちゃんが大変悩んでいました。「良かったら私が無料出張してネコ退治致しましょうか」と言ってしまいました。何回かの手取り足取りでクリック からセットアップ、インストール‥‥‥わけの判らないカタカナの「呪文」を頭に叩き込んで教えました。今は孫とEメールを楽しみにしています。
 アメリカのロスに住む姪は、ハイスクールの時からインターネットを通じてキティちゃん、テデイペア、いろんなぬいぐるみを集めたり、交換したりしています。それがどんどんエスカレートして、ついに集めたキャラクターグッズを ネット上販売しています。結構「商売」繁盛しているみたいです。今度は日本の可愛いキャラクターグッズを探しにくるから、手伝ってほしいと言っております。いずれにしても私にとっては無縁な物ばかり、ITの神器―インター ネットを駆使していかないとなりません。
 ああ、私は今日もITの神様「PC」の前に、朝早くから座って拝んでいます。
 中国の諺「奔才不出門、能知天下事」が凡才の私の脳の片隅をよぎりました。