| 三井郡 松行 眞門 私が小児科を開業しています三井郡北野町は天満宮の門前町を中心としたところで、秋のコスモス街道で有名です。人口一万八千の小さな町ですが、毎年紅葉の頃「みんなの健康福祉まつり」を開いています。 いろいろな催し物や抽選があり、子どもを連れた若い夫婦からお年寄りまで集まります。昨年は西九州大学教授の楢本千都子先生にスイスの心理学者カール・ユングの「幸せの条件」について講演していただきました。先生は佐賀県神埼郡でご夫君と共に診療される内科の医師でもあります。 ユングは1.健康であること、2.ほどよい程度のお金があること、3.美しいことを感じる能力があること、4.人と仲良くしてゆく能力があること、5.朝起きたときやらねばならぬ仕事があることが「幸せの条件」と述べています。先生は初老のご婦人ですがよく通るきれいな声で、佐賀弁で診療の時の笑い話しなどを混じえながらこれを楽しそうに解説されるのです。会場は笑いの渦、聴衆は皆笑顔で幸せそうでした。他方、先日イラクで亡くなられた外交官の柩を見送る遺族のお姿を新聞の写真でみました。慟哭する方、じっと耐える方々の深い悲しみの表情が見る者の心を動かさずにはいられません。こんな強いメッセージを伝える写真を見たことがありません。悲しみは不幸です。 今イラクに自衛隊が送られます。他になにかいい知恵はないのでしょうか。つい60数年前にも時の宰相が行った不幸な決断と同じようにならぬことを祈りたいと思います。 ユングの「幸せの条件」はどれもそれぞれ含蓄のある言葉です。しかし戦争が最も不幸なことなら、4.人と仲良くしてゆく能力こそが一番大切な「幸せの条件」ではないでしょうか。笑いと笑顔で仲良くしてゆきましょう。−笑う門には福来る−皆様、明けましておめでとうございます。 |