一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

こぐま学園 和田 直子

  • なんとなく気になる子・・・発達障害のことをもっと知ってほしい
  • 投稿者:こぐま学園 和田 直子

幼児では、「言葉が遅い」「名前を呼んでも振り返らない」「集団に入らない(一人遊びが多い)」、学童児では、「友達とうまく遊べない」「友達にちょっかいを出す」「忘れ物が多い」「落ち着きがない」「注意集中ができない」「勉強についていけない」などで、小児科外来に相談にお見えになるケースが増えています。できるだけ早くに診断して、その子に必要な支援を考えていくことが求められる一方で、まだまだ障害についてきちんと理解されず、問題がこじれてからしか対応されないことが多いように思います。これから述べる『発達障害』をもつ子どもは1クラスに2~3人はいるといわれています。脳の機能障害が原因と推定されていますが、身体障害と違って見た目に分かりにくいという難しさがあるために、「愛情不足」「しつけが悪い」「わがまま」「やる気がない」というレッテルを貼られやすいのです。また、おとなしい子では、さらに障害が目立ちにくいために気付かれない、という場合もあるので注意が必要です。

 

*広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群などの総称)は、「人と人との関係性(心の絆)を築くことの障害(社会性)」というのが中核障害であり、ふつうは子ども側の要因で、ひととのやりとりのしにくさがみられます。その結果、「コミュニケーション障害(ことば遅れ)」や、「特有な物事、感覚への執着」などがみられるのです。

 

*注意欠陥多動性障害は、「落ち着きがない」「気がそれやすい(注意の転導性)」「思ったことをすぐに行動する(衝動性)」などの行動障害が極端に現れているものです。
その行動の特徴から、どうしても叱られることが多くなりがちなので、子どものことを理解したうえでの対応法を考えていく必要があります。

*学習障害は、一般的には就学後に気付かれることがほとんどです。
基本的な能力(いわゆる知能指数というもの)には問題がないにもかかわらず、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」などの特定の技能について、著しい困難を認める状態です。教育的配慮が極めて必要です。

その子にあった支援がなされないことによって、子どもが「失敗」「喪失感」「孤立感」などしか経験できなかったとき、子どもの自尊心は傷つけられ、その結果いろいろな二次障害がおこる危険性があります。そうなってからでは、ますます介入が難しくなります。
誰だって苦手なことはあると思います。『完璧に普通』などという人がいるでしょうか?
普通って何だろう?「みんな違っている」でいいと思うのです。
「障害をなくす」という考え方ではなくて、「本人が困らなくなる方向性」「本人が自立していけるように方向付ける」ということが支援の中では必要だと思います。
お子さんのことで気になることがあれば、早めに小児科医にご相談ください。

平成17年12月

PAGE TOP