一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • 新型コロナウィルス感染症と校医・園医の役割
  • 投稿者:やなぎ医院 院長 栁 純二

 皆様ご承知のとおり5月8から新型コロナウイルスの感染症類型が2類相当から5類に格下げとなり、それに合わせて陽性時の対策等もかなり緩和されています。これまでは陽性と判明すれば発症日から7日間の自宅待機が要請され、また同居の家族などの濃厚接触者にも5日間の自宅待機が求められていました。しかし現在は陽性者自身の自宅待機期間は5日間に短縮され、濃厚接触者の自宅待機は求められなくなりました。一見すると感染性が低くなったための施策と思ってしまいそうですが、実際には現在もこれまでどおり7~10日間は感染性があり、同居の家族への感染も頻繁に起きています。医療現場では5月末の時点でも、陽性の患者さんは増えてきており高齢者施設や学校でのクラスターも見られています。

 特に学校や保育園でのクラスターは地域全体への感染拡大に繋がりますので、出来るだけ早期に有効な感染対策を行うことが必要です。従来であれば保健所が介入して対応の指導等を行っていましたが、現在は保健所の介入はありません。それでは誰が学校や保育園に指導・助言を行うかと言えば、それは学校医・園医が行います。学校医・園医は普段から自院で新型コロナウイルスを含めた感染症の診療や感染対策の指導などを患者さんに行っております。特に新型コロナウイルスについてはこの3年間で多くの経験をし、治療方法や感染対策についても熟知しています。もし学校や保育園で新型コロナウイルス陽性者が発生したら早めに学校医・園医にご連絡して頂くことをお勧めします。何よりも感染対策は迅速に行うことが求められます。1日の遅れで結果が大きく変わりますので、学校医・園医の指導・助言により早期に有効な対策を行うことが必要です。

 5月8日以後、マスク着用も任意となり、感染対策がかなりルーズとなっています。感染症専門家によると近い将来に第9波は確実に来るであろうと予想されています。日本では集団免疫が4割余りと欧米に比べて大変低い状況ですので、何時でもクラスターが多くの場面で発生する可能性があります。若年者での重症化はほぼ見られませんが。高齢者や基礎疾患のある方においては重症化の可能性もありますので油断は禁物です。学校医・園医の的確で迅速な指導のもと、学校・保育園でのクラスター発生が最小限度に抑えられることを願っています。

 

令和5年6月

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