一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • 小型球形ウイルス(SRSV)による食中毒
  • 投稿者:岡村医院 院長 岡村 寅清

 

菌の特徴は
SRSV(Small Round Structured Virus)は、冬季を中心に、年間を通して胃腸炎を起こします。感染経路は疫学的調査から、生カキの関与が強く指摘されています。また、学校や保育園などで、生カキを食べていないのに集団発生する事例があり、原因として人から人への感染が疑われています。

 SRSVにはいくつかの種類があり、電子顕微鏡で観察すると小さな球形の構造をしていることからこの名称がつけられています。
 近年、新しい検査法の開発、普及により食品からのウイルスの検査が可能になり、食中毒との関係が明らかになってきました。

原因となる食品
 原因食品は、水やSRSVに汚染された食品、特にカキを含む二枚貝が多く報告されています。SRSVは貝の体内では増殖できません。二枚貝の生息域がSRSVに汚染されると、SRSVを体内に蓄積してしまうと考えられています。

 また、感染者の便や吐しゃ物に接触したり飛散することにより二次感染を起こすことがあります。学校や保育園などの集団給食施設での発生もみられますが、原因食品が特定できない事例がほとんどです。

症状は
 潜伏時間は1~2日間、下痢、吐き気、腹痛、発熱(38℃以下)が主症状で、特徴的なのは発病当初に激しい症状を起こすことです。通常3日以内で回復します。

 感染しても全員が発症するわけではなく、発症しても風邪とよく似た症状ですむ人もいます。抵抗力が落ちている人や乳幼児では数百個程度のウイルスを摂取することで発症します。

予防のポイント
  1 カキなどの二枚貝は中心部まで十分に加熱してから食べること。

 2 貝類を生で食べる場合はウイルスが蓄積している可能性が大きい内臓を除去すること。
 3 生鮮食品(野菜、果物など)は十分に洗浄すること。
 4 感染者の便、おう吐物 には接触しない。接触した場合は十分な洗浄と消毒を行うこと。
 5 調理する人は用便後や調理前にはよく手を洗浄し、消毒を行うこと。
 6 下痢や風邪に似た症状がある場合には、調理に従事しないようにすること。
 7 マスクや手袋の着用を習慣づけ、調理中はおしゃべりしないようにすること。
 8 清潔な機械・器具、容器を使用すること。

 

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