一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • インフルエンザについて
  • 投稿者:聖和記念病院 西 寿一

新たな年を迎え、今年も平穏な一日一日を送っていけますように、健康に留意してお互いに過ごして行けることを願っております。
そのため、この時期気をつけなければならないことに(特に、年配の方や免疫力の低い方では、重症化して肺炎等の心配があり、小児の場合は、脳症の併発インフルエンザがあります。(学校保健法におけます取扱では、通常、解熱した後2日を経過するまでは、出席停止となります。

ここで、インフルエンザの特徴や注意点、予防についてあらためて列記したいと思います。

1)インフルエンザの症状について
 3日ほどの潜伏期間をおいて、発症します。
普通の風邪と違う点は、全身の症状が出ることです。(なんともいえないだるさや関節の痛みがある)それと同時に急に高熱が出て、咳や鼻水のどの痛みなどの風邪と同様の症状がでます。

2)インフルエンザウイルスの種類 

① A型
変異しやすく、毎年わずかに変化して世界中に季節性の流行を起こします。
② B型
変異しにくいため、ワクチンが効果的で、A型ほど流行はありません。
③ C型
大きな大流行は、起こさないために、ワクチンの対象ではありません。

3)インフルエンザの予防について
 インフルエンザは、くしゃみや咳が飛ぶことによる飛沫感染およびウイルスが付着した手が口などに触れることによる接触感染によって発症します。
そのために体調管理を十分に行い、体の抵抗力を落とさないようにすることが大事になります。

そこで、次に対策としまして

①予防接種の実行
 ワクチンの接種は、インフルエンザの発症を一定程度抑えることができます。
また、たとえかかっても、ワクチンを接種していれば重くならずにすむ傾向があります。
インフルエンザは、12月から3月頃に流行することが多く、ワクチン接種による効果が出現するまでに、2週間程度かかるため、毎年12月中旬までに接種を受けることが望ましいといえます。
*1)副反応として、注射を打った箇所が赤くなったり、はれたり、痛くなることがありますが、通常2~3日で消えますので心配ありません。
*2)接種後、比較的すぐ、ごくまれにショック症状や、発疹、呼吸困難などの症状が出ることがありますので、接種後30分間程は医療機関にとどまって様子を見たほうが安心です。
*3)ワクチンの製造過程で、鶏卵が使用されるために、重篤な卵アレルギーがある場合は、医師に相談してください。
*4)授乳期間中にインフルエンザの予防接種を受けても赤ちゃんへの影響はないので心配ありません。

② 正しい手洗い
  外出後や食事の前、トイレの後などにこまめに手を洗いましょう。
③ せきエチケットの励行
  外出時や電車に乗る際などにマスクの着用行います。
④水分の補給や加湿を行います。
空気が乾燥するとのどを痛めやすくなります。
室内では、加湿器を使うことも効果的です。
⑤ 体調管理を心がけ、疲労を感じたら休憩をこまめにとります。

昔から風邪は、万病の元といわれており、特にインフルエンザにかかると、高熱でものすごい体力を消耗します。
日頃より、くれぐれも用心して健康な毎日を送れるように心がけていきましょう。

平成27年1月

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