一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • 健康食品とサプリメント
  • 投稿者:名取医院 院長 名取 一幸

皆さんは今、どんな健康食品やサプリメント類を摂っていますか?
現在世の中にはありとあらゆる種類の健康食品やサプリメントが氾濫しています。一般に私達が口から摂取するもののうち、医薬品(医薬部外品を含めて)以外のものは全て“食品”に該当します。そして、特別用途食品、特定保険用食品、栄養機能食品については、例外的に限られた範囲で、特定の保健機能や栄養機能を表示することが法律上で認められています。
製品の購入経路は、店頭、インターネット、通信販売等のルートがあり、各個人で自由に入手できる様になっていますが、この為いろいろな健康疲害が起こっているケースが増えている様です。例えばそのひとつに医療品との相互作用があります。健康食品に添加されている天然植物としては、イチョウ、ダイダイ、朝鮮ニンジン、セイヨウオトギリソウや、健康食品に添加されている成分であるビタミンB6、ビタミンK、ビタミンD、ナイアシン、カルシウム、マグネシウム、鉄等です。これらの成分により、投与されている薬の効果が増強したり減弱したりして病気の治療に問題が発生する場合があります
また他の例では、“天然”や“自然”という言葉に惑わされて安全神話がひとり歩きをして、ユーカリ、プロポリス、ローヤルゼリー、サフラン、コンドロイチン硫酸等に対してアレルギー症状を起こす場合も報告されています。また、現在よく報道されている内容として、ウコンやドクダミ茶による肝機能障害や、鉄含有量の多い素材による慢性肝炎の悪化です。肝臓に良いと思ってウコンを摂っていたらかえって“害”となっていたという事があるのです。
今まで述べてきた様に、いろいろな健康被害の問題があるので、こういったものを摂る時には、かかりつけの医師に相談して、自分勝手にしない事が一番大切な事だと思います。信頼できる情報を得て自分の体を守る様に心がけましょう。

平成24年6月

 

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