一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • 犬や猫に咬まれたら
  • 投稿者:浜崎外科整形外科医院 院長 浜崎 恵

犬や猫に、自宅や外で咬まれることがあると思います。手や腕が一番多いようですが、時にはふくらはぎや太ももを咬まれて来られる患者さんもいます。傷の程度もさまざまで、浅くて血が少しにじみ出ているくらいのものから、かなり深くて肉がめくれていたり、牙で刺し傷のような事もあります。また、傷はなくて、打ち身のように青じみだけの状態の時もあります。大きな傷の場合は心配になり医療機関に行くことが多いようですが、傷が小さい時は簡単に考えて、カットバンなどを貼って様子を見る方もいます。犬や猫の口の中にはたくさんの雑菌が繁殖しており、小さな傷でも容易に感染によって炎症を起こします。私の経験でも、カットバンで当日は自宅で様子をみて、翌日に傷の周りが赤く腫れ上がり、すごい痛みで来られる患者さんをたくさん診ました。下手をすると、蜂窩織炎というひどい炎症になり、腕全体や脚全体が赤く腫れ上がる事もあります。そうなると、抗生物質の点滴をしたり、入院の必要もでてくるかもしれません。咬まれたら、甘くみないで できる限りはやく医療機関で診て貰った方が無難です。傷を洗ったりしてきれいにした後、消毒などで処置し、痛み止めや化膿止めの飲み薬をのんでもらうことになります。それに、怖い病気の発症も考えられます。狂犬病は現在ほとんど日本で認められず、まず心配はいらないのですが、破傷風は起こるかもしれません。破傷風はひどい時は死ぬ事もある病気です。傷の状態で発症が心配な時は、予防注射を打ってもらったほうが良いです。つまり犬や猫に咬まれたら、甘く見ずにすぐに、外科の病院や医院へ行くことです

平成24年8月

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