一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • 足関節捻挫
  • 投稿者:さがら整形外科 院長 相良 正志

いわゆる“足関節捻挫”足首にみられる全外傷のうち75%を占めるとされ、整形外科が診る外傷の中でも発生頻度の高い疾患のひとつです。なかでもスポーツ活動中での発生が最も高く、全スポーツ傷害の10%を占めています。

足関節捻挫は、内がえし捻挫外がえし捻挫に区別されますが、実際には内がえし捻挫がそのほとんどで、足首の外側の骨の周囲が痛む場合がほとんどです。足首の外側の靱帯のうち、前距腓靱帯と踵腓靱帯が損傷を受けることが最も多く、その損傷の程度によって重傷度が異なってきます。このふたつの靱帯の過伸展状態をGradeⅠ、部分断裂をGradeⅡ、完全断裂をGradeⅢと分類され、靱帯の損傷があっても断裂のないもの(GradeⅠ)が狭義の足関節捻挫です。靱帯の断裂を伴うもの(GradeⅡ、GradeⅢ)と治療方法とその経過予後が異なります。

症状はいずれの場合も疼痛、腫脹、熱感、皮下出血が出現し、靱帯断裂を伴うものがその程度がひどいようです。GradeⅠとGradeⅡ、Ⅲの大きな違いは、足首のぐらつき(不安定性)の有無です。不安定性を確認するテストやレントゲン検査によるストレステストを行い、重傷度により治療方針を決定します。

治療は、ほとんどが保存的治療で改善しますが、足関節の不安定性を残すものは靱帯再建術が必要となる場合があります。靱帯が断裂していない場合は、弾力包帯固定やテーピング固定での治療、靱帯断裂を伴うものは、数週間のギプスシーネ固定後に装具療法を行います。

関節にゆるみが残った場合、頻回に捻挫を繰り返したり、坂道を下るときに関節がはずれるような不安感が残る事があります。足関節捻挫は正確な診断が大切です。整形外科専門医に診てもらいましょう。

平成18年3月

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