一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • 食中毒と熱中症多発にご注意を
  • 投稿者:高橋クリニック 院長 高橋 一石

北極の氷原の減少、エベレストを中心とした氷河の融解、南半球の小島の浸水による沈没、サンゴの死滅等々、地球温暖化の波は確実に加速度的に進んでいます。
最近の報道によれば、蚊(ヒトスジシマ蚊=ヤブ蚊・アカイエ蚊)の生息北限が、関東北部から岩手県北部まで上昇していると言われています。 日本の亜熱帯化を象徴している様に思えます。
この現象と、昨今の食中毒の頻発と熱中症の多発は無縁ではないと思われます。
 冷凍技術等の向上による食品への過信も影響しているのでは?ナマモノでも、解凍して時間が経てば生きが悪くなり、バクテリア(サルモネア・腸炎ビブリオ・O-157・カンピロバクター・黄色ブドウ球菌e.t.c.)の温床となり繁殖してしまいます。加熱しているから大丈夫だと、錯覚してしまうのではないかと思われます。
手洗いは勿論であるが、調理器具(包丁・マナ板・取り箸・盛り皿e.t.c.)の上手な使い方、例えば、野菜サラダ等ナマのままで食べるものを先に作り、刺身・肉類等と包丁・マナ板等をわけることも必要かと思われます。
また、特に日中、留守勝ちの台所はバクテリアの繁殖の巣になります。朝のうちに造り置きしていた食品の管理も大切です。
食中毒のもっとも多発するのは梅雨時期が最多と思われがちです。しかし、蚊の生息期間が6~9月から前後2ヶ月位長くなっていると言われていることから、食中毒が9月・10月にも増えていると、公衆衛生の研究者が警告をもたらしているようです。
時折、小中高生位の子がコンビニ等の前で座り込んで、ハンバーガー等を手掴みで食べている光景を見ます。どこにでもいる黄色ブドウ球菌(トビヒ等の原因になる菌です)による食中毒も、報告されているのでご用心を!!

熱中症は、室外でも室内でも起こります。要はこまめに水分の補給をする事です。
室内外を問わず、スポーツを指導されている御父兄・先生方へ、休息と水分補給を、又、子供さんの体調を見て(全身倦怠感や口唇の腫れぼったさ、足がつる等といった、ちょっとした子供からのサインを見逃さず!)早目の対応をお願いします。
昨年、水泳の授業後に脱水を起こした中学生がいました。くれぐれもご注意を。

光化学スモッグも時ならぬときに起きています。
 2月頃より、煙霧(大陸からと思われる偏西風に乗ってくる。窒素化合物質等が検出されています。)、筑後地方でも5~6月にかけ光化学スモッグ注意報が出ています。
眼がチカチカする・咽喉の違和感等アレルギーに似た症状から、喘息等の重篤な発症も報告されています。

食中毒・熱中症・光化学スモッグも、おかしいなと思ったら、自分で自分の身を守るしかないのが現況です。
幼いお子さんや高齢の方は重症化し易い事もあり、周りの見守りが特に必要であると思います。
これを機会に、これらのことを家族の皆さんで話し合ってはいかがでしょうか?

平成20年8月

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