一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

栗田耳鼻咽喉科気管食道科医院 院長 栗田 茂二朗

  • 花粉症
  • 投稿者:栗田耳鼻咽喉科気管食道科医院 院長 栗田 茂二朗

「花粉症」とは、ある特定の花粉に触れて鼻や目にさまざまな症状が出る病気のことです。また花粉症は、原因となる植物の開花期に一致して発病することが特徴です。
〈花粉症の症状〉
花粉に対するアレルギー体質の人が花粉を吸い込むと、鼻の粘膜に作用して発作的にくしやみを繰り返し、鼻水、鼻がつまるなどのアレルギー性鼻炎の症状を引き起こします。
また、目に触れると、目のかゆみ、充血、涙が出るなどのアレルギー性結膜炎の症状を起こします。さらに、のどに炎症を起こし、のどのかゆみ、せきなどが出ます。
また、人によっては睡眠不足を招き、影響は全身に及んで、倦怠感、脱力感、ときには発熱を来します。
〈原因となる花粉〉
花粉症というと、スギ花粉のことと多くの人が思われていますが、花粉症の原因となる植物はたくさんあります。花粉症の人は、その植物の開花時期を知っておくと良いでしょう。
スギ、ヒノキは2月~4月に多くみられます。次にイネ科の雑草(カモガヤ、ホソムギ他)は5月~7月、キク科の雑草(ブタクサ、ヨモギ他)は8月~10月に開花します。
〈花粉から身を守るには〉
アレルギー疾患の根本的な対策は、原因となる物質との接触を避けることです。実際に花粉から身を守るには、
・原因となる植物の開花期には外出を控える
・外出時にはマスク、メガネを使用する。
・外出後は、衣服に付いた花粉をよく除き、洗顔、うがいを行う。
・昼間、窓を閉じて室内への花粉の侵入を防ぐ
・家の回りの原因雑草を除去する。
などです。
〈発作の誘因を作らないためには〉
温度変化が大きかったり、風邪をひいていると、鼻粘膜がより過敏になります。急激な温度変化は避け、風邪には注意しましょう。
たばこの煙、シンナー、石油など刺激臭は吸わないようにしましょう。これらは発作の誘因となります。また、日常生活のストレスも誘因となりますので、適度な運動、皮膚を鍛えることもよいことです。

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