予防接種マニュアル (小郡三井医師会会員用)
Page1 Page2 Page3 Page4 Page5 Page6 Page7 Page8 Page9 Page10 Page11 Page12 Page13 TOP| 予防接種の現状 |
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世界の予防接種戦略 WHOは1980年5月に世界より痘瘡(天然痘)を根絶させたと宣言し、種痘そのものも廃止となっている。予防接種を手段として、対象疾病を根絶できたというこの貴重な地球規模の経験に基づき、世界規模での、ワクチンで根絶可能な疾病は、できるだけ早期に根絶する方向にある。現時点で根絶にもっとも近づいたのは、ポリオであり、そして次に近いのは麻疹である。 |
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世界の現状 WHOが精力的に予防に取り組んでいる疾患は、ポリオ、ジフテリア、百日咳、破傷風、麻疹、風疹の6種で、特に途上国での子どもの死亡率が高い疾患である。キャリア率が2%以上の国では、B型肝炎が加えられている。このうちポリオは生ワクチンの効果が絶大で、しかもヒト以外に自然界での宿主がいないので、根絶可能な疾患として2000年までの根絶を目標に予防事業がすすめられている。世界では破傷風は新生児破傷風による被害が最も大きく、地域によっては新生児の1割以上がこのために命を落としている状況で、途上国では妊婦にたいする予防接種が推奨されている。乳幼児の敵とされるのは麻疹で、その合併症による被害は現在の伝染病のうちで最大である。これらの予防接種によって予防可能な感染症で命を落としている子どもは、全世界で年間400万人とされる。 |
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日本の現状 予防接種が導入される前の状況にくらべ、現在の患者数、死亡数の激減からその予防効果は明かである。日本ではジフテリア、ポリオ、日本脳炎などはあまり見られなくなったが、世界ではまだ流行している地域もあるため、諸外国との交流が頻繁になってゆく状況にあっては外来性に持ち込まれたり、海外旅行中に感染してしまうこともある。また、百日咳、風疹、麻疹、結核は現在、日本にまだ多くみられるので予防接種率がおちるとすぐ大流行してしまうおそれがある。じっさい予防接種率が90%をこえていない風疹や麻疹においてはしばしば流行がみられており、それらの合併症による被害は大きい。したがって医師として、予防接種の必要性を国民に説明し、予防接種の率を上げ、その疾病の根絶に向け協力する必要がある。尚、インフルエンザは老人や幼児における被害が大きいため、任意より推奨に変更されることとなった。医師会でもインフルエンザワクチンの接種を推奨する姿勢で望みたい。 |