一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

  • 上腕骨外側上顆炎
  • 投稿者:さがら整形外科 院長 相良 正志

 肘の外側にある骨の周囲に痛みが生じる病気です。ものをつかんで持ち上げる動作やタオルをしぼる動作をすると、肘の外側から前腕にかけて痛みが生じます。通称テニス肘とも呼ばれています。
肘の外側の骨には、手首をそらすための短橈側手根伸筋、長橈側手根伸筋、総指伸筋が付着しており、手首をそらすことが多い仕事や家事動作、パソコンのキーボード操作等で、これらの筋肉を使いすぎるとその付着部で炎症が起こり痛みが生じます。

 

上腕骨外側上顆炎の治療法

 

原則的には保存的治療を行います。まずは原因となっている手の動きをやめて安静にすることです。それで改善しないときは、消炎鎮痛剤の入った湿布や外用薬(塗り薬)の使用、最も効果があるのはステロイド剤の局所注射です。1週間ぐらいで治るケースが多いです。

 

予防方法

 

過度に手を使わなければ発症を抑制できますので、無理のない範囲での運動や仕事を心がけてください。どうしても仕事やスポーツを休止できない場合は、前腕の筋肉をこまめにストレッチし常に筋肉を柔らかくしておくことが重要です。ものを持つときは、手のひらを上にして持つなど日常生活動作を工夫してください。また、手首のサポータやテニス肘用のサポータの使用も予防効果があります。

 

令和4年1月

 

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